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16.歯周病と糖尿病の関係 |
糖尿病は生活習慣病の一つです。腎不全や壊疽などを引き起こすため、糖尿病の合併症が一番怖いといわれています。
歯周病は糖尿病の合併症の一つでもあります。糖尿病にかかると血糖値が高くなります。代謝に関わる病気でもありますので、体内の免疫機能も低下してしまいます。これらの状態が続くと、感染症にかかりやすい体になってしまうのです。
歯周病は出血も伴うための、糖分などを栄養にして繁殖する歯周病菌が増えやすくなると考えられています。また、歯周病が悪化すると糖尿病も悪化するのではないかという逆説も考えられるようになっており、それを肯定するための研究も進められています。
研究の結果、やはり歯周病が悪化すると糖尿病も悪化するという考えは正しいと位置づけられるようになりました。
糖尿病と歯周病の関係は密接にあるようです。歯周病をもった人の多くは、糖尿病とも関係が深い肥満体型であることも多いようです。
肥満体形の方の内臓脂肪の中にある、腫瘍壊死因子は炎症反応を引き起こす物質です。この因子が多く分泌されると、体の痛みや腫れなどを引き起こします。歯周病菌が繁殖するとこの腫瘍壊死因子の働きで炎症が悪化するのです。
糖尿病患者が歯周病にかかると、死滅した歯周病菌の内毒素の影響で腫瘍壊死因子の働きが高まりより大きな炎症を起こしやすくなってしまいます。インスリンの働きも弱めてしまうので、より糖尿病が悪化してしまうのです。昨今ではメタボリックシンドロームを防ぐことも叫ばれています。また大きな病気を引き起こさないためにも、毎日の口腔ケアで歯周病を予防していかないといけません。
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